For Blue
Bleu de jardineには私の好きな人がいた。


彼に初めて出会ったのは、まだ私が子供の頃。
その時はよく、母にくっついてbleu de jardineに行っていた。

彼と知り合ってからは母がbleu de jardineに行かないときも、一人で行くようになった。


私は彼が好きだった。彼も私の事が好きだと言ってくれた。


彼に会うには私がbleu de jardineに行くしかなくて、お互いがこの街とbleu de jardineとを行き来する方法はないのかといつも二人で考えていた。

答えが出ないうちに、私は学校を卒業して就職。

Bleu de jardineに行く余裕がなくなってしまい、何週間、何か月と会えない時間が増えていった。
それでも私の彼への気持ちは変わらなかったし、bleu de jardineへ行きたい気持ちもあった。


そしてあの夏、私はようやく任されていた仕事に慣れて落ち着いた頃、有給休暇を1日もらった。

その日はbleu de jardineが一番賑わう満月祭の時期。

私はその二日目に行くつもりでいて、そう、彼に行くことは内緒で。
びっくりさせてやろうとワクワクしていた。

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