For Blue
彼には内緒でbleu de jardineへ向かったあの日、そこには本来あるはずの賑わいがなかった。
最初は一番早く到着する黒猫で来たからまだ準備が出来ていないのかとも思ったけれど、そうではなかった。
私よりも先に黒猫から降りて行った乗客がbleu de jardineの入り口レディ・ゲートから引き返してきた。
「満月祭中止ってどういうことだよ」
「せっかく来たのに」
「これじゃあまた一段とここに来る人いなくなるんじゃないの?」
すれ違いざまに会話が聞こえた。
その人達を引き留める勇気は私にはなくて、黒猫へ戻っていく背中を暫く眺めていたっけ。
それからもう一度振り向いてみたbleu de jardineは、私の知っている場所ではないみたいに不穏な空気を纏っていたのを今でもよく覚えている。
どうしてお祭りが中止になってしまったのか知りたくて、私は引き返すよりもbleu de jardineへ進んだ。
レディなら知っているかもしれないと思ったからだ。
最初は一番早く到着する黒猫で来たからまだ準備が出来ていないのかとも思ったけれど、そうではなかった。
私よりも先に黒猫から降りて行った乗客がbleu de jardineの入り口レディ・ゲートから引き返してきた。
「満月祭中止ってどういうことだよ」
「せっかく来たのに」
「これじゃあまた一段とここに来る人いなくなるんじゃないの?」
すれ違いざまに会話が聞こえた。
その人達を引き留める勇気は私にはなくて、黒猫へ戻っていく背中を暫く眺めていたっけ。
それからもう一度振り向いてみたbleu de jardineは、私の知っている場所ではないみたいに不穏な空気を纏っていたのを今でもよく覚えている。
どうしてお祭りが中止になってしまったのか知りたくて、私は引き返すよりもbleu de jardineへ進んだ。
レディなら知っているかもしれないと思ったからだ。