僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「・・・君は?」


男性はちょっと警戒するように俺を見た。


「俺は都築柊哉と言います。
彩菜とは幼なじみなんです。とは言っても、
年が離れてるから姉みたいな存在でしたけど」


「ああっ、そうなんや」


俺がそう答えると警戒が解けたのか、
お兄さんの顔から少し笑みがこぼれた。


聞きたい、彩菜が本当に人の彼氏を取る女なのか、
この人は本当に彩菜に誘惑されて彼女を捨てたのか、
そして彩菜に捨てられたのか、聞きたい・・・


でもこんなこと聞いてどうなるんや?

今更、また聞いたって、
もっとへこんでまうだけと違うんか?

でも、聞かな・・・


ちゃんと聞かな、この胸のモヤモヤは
消えんような気がする・・・

ちゃんと聞かな、この想いを
引きずってまうような気がする。

ちゃんと聞いたら諦めもつく、
彩菜のことケジメも付けれる。


彩菜とも幼なじみとして、
前のように接することができる・・・はずや!!


< 171 / 364 >

この作品をシェア

pagetop