僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「あの後、彩菜にもこっぴどく怒られてなぁ~
彩菜にはホンマ悪いことしたわぁ」


「じゃあ、彩菜がたくさんの男と付き合ったとか、
いろいろたぶらかしたとか・・・」


「えっ!? それはないわ。
そんなこと絶対にありえんよ。
彩菜は男をたぶらかすなんて、
彩菜はそんな女じゃない」


「・・・・・」


彩菜・・・


俺は弥夜の言うことを鵜呑みにして、
彩菜を疑ってたんか?

避けたり、怒鳴ったり、酷いこと言ったり、
俺は、彩菜になんて酷いことを・・・


「彩菜はホンマに純粋で真っ直ぐな子やで。
男をたぶらかす? そんなん絶対にないよ」


彩菜・・・俺は・・・


「彩菜は誰にでもやさしいからなぁ~、
だから勘違いされたりすること多かったと思う。
男にも女にも・・・」


その言葉はなんだかすごく重かった。
男が心を奪われること、それに対し女の反感を買うこと、
そんなの勘違いが、嫉妬が彩菜を悪女に仕立て上げたんだ。


なんで俺は人の声を信じてしまったんやろう・・・


柊哉は自分が情けなくて、恥ずかしくて、
消えてしまいたい気持ちになった。





< 176 / 364 >

この作品をシェア

pagetop