僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「柊哉くん? だっけ?
彩菜には彩菜の事情があるんやと思う、
大人になるといろいろとね。
自分だけの想いでは生きられへんのよ」


大人の事情? 

なんやそれ?


自分の気持ちより、想いより、
大切なものなんてあるんか?


大体、彩菜のおばさんや親戚が、
好きでもない人と結婚させようとしてるなんて、
身内がそんなことするなんて、考えられへん!


柊哉はリビングに戻り上着と鞄を持って戻ると、
靴を履きかけた。


「あれ? 帰るん?」


「はい!」


「彩菜のとこ?」


「はい!」


柊哉そう答えると走って家を飛び出した。


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