僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
辺りはだんだんと暗くなり、
少し冷え込んできた。
街には電飾が灯り出し、
人の数もだんだんと増えて来る。


どこかの飲食店の美味しいそうな匂い、
笑顔で話しながら楽しそうに歩く人々。


街はこんなに楽しくて、
あたたかい空気につつまれているのに、
自分一人だけ、取り残された様な、
そんな不安で寂しい気持ちが柊哉の心を襲う。


彩菜・・・


『柊哉、あれ食べて行こうよ?』

『柊哉、CD見に行きたい。
めっちゃ良い歌があるねん』

『柊哉、この服絶対似合うよ』

『柊哉! 柊哉? 柊哉』

『柊哉・・・』


この商店街にいると、彩菜と来た時のことを思い出す。

彩菜のさまざまな表情が、
笑顔が柊哉の脳裏に浮かび上がってくる。


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