僕が恋した、13歳年上のお姉さん

ポツリ・・・ポツリ・・・


んんっ？　雨・・・？


彩菜が空を見上げると、
雨がパラパラと降り始めて来た。


「最悪だ・・・」


雨が降り出し体が少しずつ濡れ始めてきている。
しかし彩菜はそこを動こうとはしない。


「雨も滴るいい女・・・なんてね」


そう呟きながらフッと微笑んだ。


濡れてもいい・・・

今は・・・ここにいたい・・・


彩菜の目から一滴の涙がこぼれ落ちた。


「柊哉・・・」


次第に強くなる雨・・・


その雨の雫が彩菜の涙と一つになる。