僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「えっ!?」


雨は降り続いているのに、
私の頭の上だけ雨が降っていない。


彩菜はゆっくりと上を見上げた。


「柊哉・・・」


すると、私の後ろには大きな黒い傘を差した柊哉が立っていた。


「何してんねん?」


柊哉は低い口調でそう言いながら私を見下ろしている。


柊哉・・・なんで・・・?


現実と空想が入り混じってこれが現実なのかがわからない。


「風邪ひくやろ?」


来てくれたの・・・?


すると、柊哉はその場で屈み、
その大きな傘で私の体を覆ってくれた。



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