僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
そうや、せっかく迎えに来たのに何やってんねん俺は、
照れてる場合とちゃうやろ!
やさしい言葉もかけられんと素っ気ない態度取って。


こんな時に何もできない自分が情けなくなる。


なんか、なんか言わんと・・・


柊哉は必死に何か掛ける言葉と考えるが、
考えれば考えるほど何も出てこない。


ああ~っ、なんかないんか!!


すると、無言のまま手を引く柊哉に彩菜が口を開いた。


「柊哉、ごめんね・・・」


えっ!?


「酷いことしたのに、
またこんな風に迷惑かけて・・・」


彩菜・・・


「柊哉にはいつも迷惑かけてばかりだね・・・
本当にごめん・・・」


彩菜の声は今にも壊れてしまいそうな、
そんな小さな声だった。


彩菜はきっと今、悲しい顔をしてる。


彩菜、おまえだけが悪んちゃう、
俺だって・・・
いや、俺が悪かったんや・・・


「あや・・・」


柊哉は堪らず彩菜の方を振り返ると、


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