僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
最後の夜
彩菜の告白に俺は何も答えられなかった。
あまりにも突然過ぎて、
なんて言えばいいかわからなかったんだ。


告白って言っても、『好き』なんて
今までだって何度も言われてきたんだから。


けど、今までの『好き』とは違う・・・
彩菜の雰囲気が今までとは全然違っていたんだ。


それに俺自身、その言葉の
意味の捉え方が変わって来ている。

俺はもう、彩菜を好きな一人の男なんだから。


柊哉はまだ明かりの点いてない彩菜の部屋を見つめた。


とりあえずおばさんが心配してたし、
体も濡れて冷え切っていたから家に帰したけど・・・


『ちゃんとお風呂で温まるように』


さっきはその言葉を言うのが精一杯だった。


でも、このままではいけない、
彩菜にちゃんと話さないと・・・


柊哉は明かりを点けてない暗い自分の部屋から、
彩菜の部屋に明かりが点くのを待った。



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