僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「よっと!」


窓の桟に手を掛け、彩菜の部屋に飛び移った。


「よう」


「うん・・・」


そんないつも言わないような言葉を掛ける俺、
完全に緊張している。


「・・・・・」


部屋に来たものの、
何から切り出せばいいかがわからず
無言の時が流れる。


何から話せばええ?


焦る気持ちでだんだんと手の平が汗ばんできた。


「あっ、冷えてまうな?」


柊哉は無言の間を遮るように、
入って来た窓を閉めた。


手が震えてる・・・


窓を閉めた右手が震えてる、
俺はかなりの臆病者みたいだ。


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