僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「彩菜、寒くないか?」


「うん・・・」


二人はベッドの上で、毛布に包まりながら座っていた。
柊哉は彩菜の背中を覆うようにして抱きしめる。
暗い部屋には電気スタンドの灯りだけが二人を照らしている。


「幸せ・・・」


「んっ?」


「柊哉に抱きしめてもらえて、幸せだよ」


「彩菜・・・」


俺はその言葉が嬉しくて、
彩菜の体をまたぎゅっと抱きしめた。


「いつから俺のこと好きやったん?」


「えっ? う〜ん・・・ よく憶えてない。
でもお父さんが死んじゃった時に、
柊哉が好きだと思ったのは憶えてる」


「おじさんが死んだ時?」


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