僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「でも!」


「第一、高校生のおまえにそんなことさせて、
相手の人は何にも思ってないんか?
勉強を疎かにさせて、バイトさせて、
相手は何も思ってないんか?」


「えっ・・・」


「26歳にもなったらええ大人や、
柊哉に今、何が大切かはわかってるはずや。
自分もそうゆう時期を過ごして来てるんやからな、
それでも柊哉にそんなことをさしてんなら、
俺はその人を信用できひん」


「そんなことない、あいつは信用できる奴や!
それに俺は別にやらされてるわけじゃない!」


くそっ、くそっ・・・


父親の話があまりにも大人すぎて、
柊哉は何も言い返せないでいた。


反対され、ムキになって言い返せても、
何一つ、納得させられる言葉が言えてない。


大人と子供、その違いを思い知らされた。


自分が高校生であることに、
自分がものすごく無力であることに
柊哉は堪らなく悔しかった。


柊哉は何も言い返せないまま、
俯き黙り込んでしまった。


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