僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
着いたレストランは夜景が眺められる素敵なところで、
席からも街が一望できる。


二人は誘導されるまま予約席へと座った。


「綺麗・・・」


「やろ? ここすごく人気あるみたい」


そりゃそうだろう、
こんな綺麗な夜景が見えるところ・・・


友達とそこそこのレストランには行ったことはあけど、
こうして男性とデートで来るようなレストランは初めてだ。


景色を柊哉にも見せてあげたい。
彩菜はふいにそう思った。


けど、柊哉となら古びて汚いけど、
すごく美味しく中華屋さんとかかな?


そんなことを思いながら彩菜はクスッと笑った。


「どうしたの?」


「いえ、何でも」


またいつの間にか他人行儀な態度を
取ってることにも気付かずに微笑む彩菜を、
登は呆れながらも可愛いと思って見ていた。


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