僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
恥ずかしい・・・

私、登さんに恥をかかせちゃったかな?
こんな大勢の人の前で・・・


「彩菜」


「はい!?」


彩菜はビクッと体を震わせた。


「クスッ、どうしたの?」


「いえ、すいません・・・」


笑ってる?

登さん・・・怒ってない?


「彩菜、明日は予定通り行ける? 」


明日? 

そうだ、明日は登さんの実家へ行くんだ。


「はい、大丈夫です」


彩菜は静かな笑みを浮かべた。


明日は急に登さんの実家へ行くことになった。
登さんのご両親が早く私に会いたいらしい。


正直、私はいい機会だと思った、
柊哉を忘れるきっかけができたんだから。


登さんのご両親に会えばもう引き返すことはできない。


これで、本当に柊哉とお別れになる・・・


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