僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「待ってよ、待ってよ・・・
行かんといてよ・・・
あなたじゃなきゃダメやねんよ・・・
柊哉はあなたじゃなきゃ・・・」


遠ざかる彩菜の背中を見つめながら、
弥夜はその場にへたり込んだ。


「私じゃどうしようもないねん・・・
私じゃ・・・柊哉には届かない・・・
私じゃ・・・ダメなんよ・・・」


弥夜の涙がポタポタとフロアにこぼれ落ちる。


自分ではどうやったって柊哉に届かないことに、
柊哉の想いが彩菜に届かないことに・・・


弥夜は悔しくて泣いた。


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