花と雨の恋物語【短】
第一章:花の香り
「秀人~、お前そろそろ彼女くらいつくれよ~」
そう言いながら、僕の肩に腕を回すのはチームメイトの永山。
「だ~、うるさいうるさい。モテないんだから仕方ないじゃん」
「は~?お前、それ嫌味にしか聞こえないから。今日も秀人ガールズが部室の前で待ち構えてたぞ!!」
「ガールズって・・・・なんだよそれ」
大学に入ってもう2年が経とうとしている。
俺は、中学から始めている陸上に今も夢中になって取り組んでいた。
そのお陰もあって・・・恋という恋をしたことがない。
彼女がいなかった訳ではないけど、恋をするより陸上のほうが面白かった。
そんなこんなで、今も恋人募集中。
村上秀人(むらかみ ひでと)20歳です。
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