花と雨の恋物語【短】
第三章:スケッチブック
あくる日も、その次の日も、俺は花さんを探し続けた。
お昼は、学生が多く使う学食に行ったし、
空き時間は、なるべく外に出たりしたりと、
あらゆることをやってみたけど・・・
花さんは俺の前にはなかなか現れてくれなかった。
「なになになに??最近、やたらと嬉しそうだし?やたらとキョロキョロしてるし?やたらと外に出たがるし??一体何があったのかなぁぁぁぁぁ~」
そう言いながら、俺の周りをうろちょろするのは、またもや永山。
「だ~、うるさいうるさい。なにもないって」
「また!!ひでちゃんヒドイわ!!いつも一緒にいる私の事なんだと思ってるの!?いつもうるさいうるさいって・・・泣けるわ、私」
・・・・・なんでオネェ??(笑)
シクシク・・・と泣き真似する永山を置いて、俺はグラウンドへと向かっていた。
グラウンドへ向かう途中、綺麗な花の咲く花壇が見える。
この前まで何とも思わなかった、あの花壇。
だけどもしかして・・という思いが過り、花壇の近くを通ってみることにした。