溶けたクラゲはどこへ向かうか
「次は献花のお時間です。皆様どうぞお花を手に取り、緒方まゆみさんの元へお願いします。」
沢山の花が乗せられたところへ着くと、まゆみは小さなピンクの花を指差した。
確か、まゆみの家の庭に沢山咲いてたような気がする。
「これが、いいのか?」
まゆみは笑顔で頷いた。隣にいたおばさんに不審な目で見られ、俺は焦って列から出た。
(しゃべれないって不便だな)
まゆみは手を合わせてジェスチャーで謝っている、俺は苦笑すると花を手にまゆみの元へと向かった。