溶けたクラゲはどこへ向かうか

葬式、当日
緒方まゆみの死は沢山の人間に悲しみを与えたら、葬儀にはクラスの連中もたくさん来ていて男女問わず泣かせていた。

「お前、愛されてるな」
「……」
「…俺が死んでも、こんな人集まんないだろうな」

まゆみは首を振っていた
"そんなことないよ"なんて幻聴まで聞こえそうだ。長い時間まゆみといたせいか、こいつが何を考えているかはなんとなくわかる気がした。

「将太」
「…茜」

茜は目の下を真っ赤に腫らしていた、元々細身だったのがさらに細くなった気がする。ひどくやつれていた。

「ごめんね、この前凄く取り乱しちゃって」
「そんなこと、ないだろ」
「…うん」

茜はまた少し泣いた。茜はいつも強気で、こんなに泣いているところは始めて見るかもしれない

(意外と、泣き虫なのかも)

そんなことさえ思った。
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