王子様と恋したい
蝶月
『『総長!お疲れ様です!!!』』
倉庫を開けた瞬間、下っ端の奴等が挨拶をしてくれる。
わたしは、深く被ったフードをとり軽く微笑んで挨拶を返す。
「お前らもお疲れ。」
(やばいっ!今日も綺麗っす!総長!)
下っ端の挨拶をすませたら、サビついた階段を登り鉄のドアを静かに開ける。
「うぉ〜い、夏希~!久しぶりだな〜」
中にいたのは…かず兄。
「やっと見つけた…やっぱりここにいたのか…」
かず兄は、龍月を引退しても未だにこうして遊びにきている。
いつもは安心するかず兄の笑顔も、さすがに今は殺意さえ芽生えてしまう…