ルーツ
あああ…どういう意味?これは?



謎の言葉が書かれた紙を見て。震えが止まらない裕未は、とにかく外へ出ようと一歩一歩ドアへと向かう。



そして、住人の身だしなみを整えるために設置してあるのだろうか
壁に貼り付けてある大きな鏡の前を通る裕未。



鏡をちらっと見る。



そこには、髪の毛の長く、色の白いきれいな人が映っていた。



「きれいな人…私とは大違い…」



そう裕未は思う。

しかし、ある重大なことに気がついて裕未の恐怖は頂点に達した。



ここには、私しかいない。



これは…私?


裕未の金切り声がマンションに響く。




「どうした!!裕未!」



ちょうどそこへ帰宅してきた徹が駆け寄ってくる。
思わず徹に抱きつく裕未。



泣きじゃくる裕未を見て徹がやさしくつぶやく。



「もう大丈夫だ。妊娠してるから気持ちが高ぶっただけだろう。
さあ、部屋に帰ってゆっくりしよう」



2人はまたあのエレベーターに乗る。



2人を乗せたエレベーターは
安住の我が家へと2人を連れて行ってくれた。
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