ルーツ
「お前は包囲されている。おとなしくキーワードを教えろ」
紙を持ったまま玄関に座り込む裕未。
徹が心配して駆け寄ってくる。
「ああ、まただ…また…意味のわからない…
キーワードって何よ、いったい…」
「言葉自体には意味はないんだろう。
しかし、まだここらをうろついているとは、
まったく許せないな」
徹は憤りを隠せない口調だ。
姿のない変質者に、つけ狙われている。
これだけは、間違いないようだった。
しかも、ターゲットは私。
玄関で座り込んだままの裕未は、こらえきれず
涙を流し始める。
肩を震わせながら、一粒一粒が床に落ちていく。
徹はその姿を見て途方に暮れ、
ただ天井を眺めているだけだった。
紙を持ったまま玄関に座り込む裕未。
徹が心配して駆け寄ってくる。
「ああ、まただ…また…意味のわからない…
キーワードって何よ、いったい…」
「言葉自体には意味はないんだろう。
しかし、まだここらをうろついているとは、
まったく許せないな」
徹は憤りを隠せない口調だ。
姿のない変質者に、つけ狙われている。
これだけは、間違いないようだった。
しかも、ターゲットは私。
玄関で座り込んだままの裕未は、こらえきれず
涙を流し始める。
肩を震わせながら、一粒一粒が床に落ちていく。
徹はその姿を見て途方に暮れ、
ただ天井を眺めているだけだった。