YUKI˚*
「ははっ、すっげー声!」
「須嶋くーん?!」
わけがわからない
本当に、須嶋くんが何考えてるのか
あたしは怒ってて
体はすごく寒いのに
どうしてこの人は
こんなに笑っているんだろう
「……もうっ!」
あたしは思いっきり
須嶋くんに海水をぶっかけてやった
「わっ!さっぶ!やるな〜ゆきちゃん」
そう言って
また須嶋くんが水をかけてくる
そしてあたしもやり返す
何度も何度も
同じことを繰り返して
なんでだろう
死んじゃいそうなくらい寒いはずなのに
いつのまにか
2人とも、笑ってた
聞きたいことは、まだ聞けてない
ケンカのことも
なんで学校に来なかったのとか
聞きたいことはたくさんあったのに
楽しくて
ただ、楽しくて
もう少しだけ
このままでいたかった