YUKI˚*








それからは毎日



朝、まなみんと2人で学校に行くようになって



たまに川村くんも来たりして




あたしは



一人悲しむ暇すら与えてもらえなかった




ほんと



まなみんも川村くんも…


笑っちゃう







そんな中、学校ではもう受験の追い込み時期で



あたしも志望校に合格するため



毎日勉強に励んで




すごく忙しくて


毎日毎日大変で



でも




他のことを考えられずにすんだ









「おはよー…って、あれ?」



いつも通りの朝



玄関の外に出てあることに気づく



「まなみんは?」



そこには川村くんがいて、


まなみんの姿が見当たらなかった




「休み。風邪だってさ」


「あ、そーなんだ!」



風邪かぁ…



毎朝寒い中外で待ってたからかな


そしたらあたしのせいだ



放課後お見舞い行こうかな





「じゃ、行く?」


「うん」


普通にそう言ったけど



そういえば



最近は川村くんと二人きりになったことなかったな




なんか、ちょっと



気まずい?かも…



一応、告白…されたわけだし




「白川さー」


「は、はいっ」


「………」



あ、今のはちょっと…不自然だったかな




「な、何?」



「……。あのさ、」


「うん」



「………大丈夫か?」



川村くんはすごく言いにくそうに


でも、たぶんずっと気にしててくれたんだろうな




「大丈夫だよ。あたしにはまなみんも…川村くんもいるから」




そう言うと、川村くんは少し驚いた顔をしたけど



すぐに笑ってくれた




その笑顔が眩しくて



失っちゃいけない



この人たちだけは




そう思った








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