YUKI˚*
「何だよっ…本当にもう関係ねーのかよ」
「だからそう言ったでしょ」
「うるせー」
男はあたしの腕を勢いよく振り払って
「痛っ…!」
こぞって何処かへ行ってしまった
一人になり
地面にヘナヘナと座り込む
ただ
涙が止まらなかった
わかったよ
もう須嶋くんはあたしに気持ちなんて
これっぽっちも
無いんだね
須嶋くんが別れを切り出したのは
何か理由があるんだって思ってた
俺はこーゆー奴だって須嶋くんは言ったけど
違うって
あたしのために嘘をついてるんだって
そう
思ってたけど
あたしがただ、
自分に都合よく考えてるだけだった
須嶋くんはもう
あたしのことなんて
嫌いなんだ
馬鹿だなぁ、あたし
なんでこんなことに今更気づいたんだろう
川村くんも
あたしが可哀想だから
だから言えなかったんだね
でも、良かった
わかって
ずっと須嶋くんを引きずって
もう会えなくなるより
ちゃんとわかって…
……良かった
よかったなぁ………
涙が止まるまで
そこにうずくまる
『一人で大丈夫か?』
川村くんの言葉が
このことを心配してたのかなっても思う
あぁ
もう、いいや
もう大丈夫
あたしも傷一つなかったし
須嶋くんも
ケンカせずにすんだ
こんなになってもまだ
須嶋くんのことを想ってるあたしは
本当
どうかしてる
心が
ボロボロだ
これでいい
須嶋くんに、ズタズタに
心を踏みにじられて
やっとあたしは
キミを
忘れることができる