YUKI˚*
「ゆきちゃんが…いて良かった」
「うん、あたしも…」
二人で
テーブルの端っこ
少し離れたところでまた、声が湧く
「だから、無理だって言ったのに…」
あたし達は初めての
『合コン』
に来ていた
最初のうちは
相手の男子たちも、気を遣ったのか話しかけてきたけど
あまり乗らないあたし達に呆れたのか
今はもう、
放置。
うん、まぁ
こっちのがいいけどね
あたし達は、まるで二人で来たみたいに
お酒も少し飲みながら、楽しくやっていた
それでも、たまに隣から盛り上がる声が聞こえると少し気になる
そういえば
女子はあたし達も入れて5人
男子は4人
男子が1人足りない…
そういうもの?
あたしがふと、そんなことを思った
そのときだった
「わりーっ、遅れたー」
そう言って
一人の男の人が
あたし達の目の前に腰を下ろす
「やっと来たかー」
隣の男子がそう言って
ただあたし達は
目の前の人に釘付けで
声も
出なくて
きっとユリちゃんは
「おせーよー悠斗!」
息もしていない