YUKI˚*








ユリちゃんがいて




本当に良かった




ユリちゃんのおかげで



不安だった学生生活も



失恋の痛みも



乗り越えることができた





ユリちゃんが大事だよ



大切だよ





絶対に幸せになってほしい



だからね





「……ユリちゃん」






そのためだったら、あたし




「ん?どーしたの?」







「……悠斗くん、かっこいいね」




あなたに



嫌われても構わない







「……………え?」




ユリちゃん、ごめんね




「久しぶりに会ったら、すごくかっこ良くなってるから」




「そ…そうかな?」




そう言ってユリちゃんは



もう、あたしの瞳は見ずに






「おー俺ちょっとトイレ行ってくる」




悠斗くんが立ち上がり



部屋を出て行った





今しか、ない




「ユリちゃん、あたしもちょっと…トイレ行ってくるね」



「え、………うん」




下を向いたまま



ユリちゃんは返事をしたけど





このタイミングで




……わかったよね?






あたしは




悠斗くんに、会いに行ったんだよ






二人きりになりに







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