YUKI˚*








「悠斗くん!」



「おー白川」




変わらない



高校のときと、全く





「どーしたんだよ?」








「話が……あって」



そう言うと、悠斗くんは少し不思議そうな顔をした





けど、次の瞬間



それは驚きと




苦しい顔に変わる






「まだ…ユリちゃんのこと好き?」






今、あたしの言葉は



彼にとっては凶器







「……………んなわけ、ねーだろ」





もう、その表情と



間が




好きだって、言ってる





切なくなる





どうしようもないこの切なさを



埋める方法は




今のあたしには




これしか






「悠斗くん」



「……何?」





思いつかなかった






「あたしと、付き合って」






もしかしたら



ユリちゃんがこっそり覗き見ているかもしれない




それならそれでいい




そうじゃなくてもーーー







「…どこに?」






「え」






……………あ




そうだよね



高校のときは一応あたしが悠斗くんを振ったりしてたし




今更付き合おうなんて言われて



本気にしないよね…





もう!!!




「今度の日曜日1時に駅前のカフェ!!!」





「…お、おう」





なんで



こうなっちゃうかなぁ





まぁ、いっか




これはこれで





二人きりで会う







ユリちゃんが



何も思わないわけ






ないでしょ?






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