YUKI˚*








実家は、やっぱり今あたしが住んでいるところより寒くて



でも



温かく



両親は迎えてくれた





「あんた全然帰ってこないだもの、だから倒れたりするのよー」



「…うん、ごめんね」



「もう大丈夫なの?」



「うん、ありがと」




お母さんにもできるだけ笑って


でも親だし



ちょっとおかいしいとは思ってるのかな




それをあえて言わないのは




それも



親だから





「自分の部屋で休んできた方がいいだろう」



お父さんがそう言ってくれて



きっとあたしを一人にしてあげようって思って。




あたしはそれに甘えて



自分の部屋に向かった






あたしの部屋は家を出たときからなにひとつ変わってない



そのときのまんま




でもホコリひとつない



きっとあたしがいつ帰ってきてもいいようにって



きれいにしててくれたんだ





これからはもっと帰ってこようって、思った





懐かしいベッドに勢いよくダイブして



大の字にうつ伏せになる





なんだか



最近は色々なことが一変に起きて



少し疲れた





休もう



しばらく





ゆっくりと








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