YUKI˚*








約束



したんだ





俺は、キミと





『もう、ケンカしないで』




キミは今にも泣き出しそうな顔でそう言った



俺は




『わかった。ゆきちゃんが言うなら…』




NOと言えなかった







それからは毎日



色んな奴らに絡まれては逃げる日々




奴らは俺が手を出さないのをいい事に



ますます調子に乗り始めた




逃げ切れなくて顔に傷ができれば



次の日は学校を休んだ




キミに



絶対に気づかれないように




俺は必死だった




約束を守ろうと



絶対俺からは手を出さない




俺は、必死だったんだ







どんなときでも



キミの顔を思い出せば



我慢することができた





だけど






「お前の女、白川ゆきって言うらしいな」




その名前が出された瞬間




俺はもう





ダメだった





手加減なんか全然考えなかった



ソイツは、病院送りになった




俺は、学校を停学になった






そして



学校に行かない中


俺は考えた





もう、これ以上




キミといることはーーー






そんなとき



偶然だった




キミを見つけて



俺は




逃げた





どんな顔をして



キミに会えばいいのか




きっとキミは怒っている



もう、俺のことなんか嫌いになったかもしれない




なんだ



じゃあ、もうそれでいいじゃん




俺は嫌われて



キミから




離れることができる






って、そう思ったのに




キミは泣いてたんだ




こんな約束も守らない俺なんかのために



まだキミは





だから俺は



本当に心から思った




『やる。ゆきちゃんと一緒にいるために』






もう一度だけ



頑張ろうと思った






『コレがどーなってもいいんだな?』





アイツが




来るまでは





ソレは白川の顔が印刷された紙



なんでって




俺の女だからだ





きっともうその紙は



色んな奴らに回ってる




俺のせいで



キミを




危険な目にあわせてしまう






俺が悪かった



今まで



ケンカばかりしてきて




俺にヤられて復習しようと思ってる奴らなんていっぱいいる




だから大事なモノもつくったら



俺の"弱み"として




酷い目にあわせてしまうことぐらい



わかっていたのに






だから俺は





キミと



離れることを決めた




学校も辞めて




もう、キミとの繋がりも全て無くして






俺は自分に




言い聞かせた






もう俺は




あんなやつ









好きじゃない





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