YUKI˚*
やきもち
時間は早いもので
もうあたし達は高校2年生になる
そしてなんと
まだあたしと須嶋くんの関係も続いてた
「はー?学校の一年間早すぎだろー」
「須嶋くんは3学期から来たんだから
当たり前でしょーが」
そんな話をしていると
「おーい!お前らもうクラス分け見た?」
まなみんと川村くんがやって来た
二人って本当仲良いんだよなぁ
あたし達二人が一緒だから
そうなっちゃうのかもしれないけど
結構、いい感じだと思うんだけどなぁ
「まだ見てねーよ?」
「見て来なよー!ビックリするから」
そう言われて、二人でクラス分けの掲示板を見に行く
ビックリする、ってことは
四人みんな一緒なのかな?
それは嬉しい!
「はっ?ふざけんなよ!」
だけど、あたしより先に掲示板を見た須嶋くんの反応がおかしい
というか恐い
「なになに?」
あたしも急いで掲示板を覗く
「わー!離れちゃったね」
あたしとまなみんと川村くんが同じクラスで
見事、須嶋くん一人だけ違うクラス
「ゆきちゃん、平気なの?」
「えー?あたしは二人がいるし」
「俺がいないんだぞー?」
あーあ、また須嶋くん拗ねちゃった
でもね
あたしはまだ、須嶋くんのこと
好きじゃない
だから、須嶋くんがいなくなったって大丈夫だって
そう思ってた
須嶋くんとはわかれて
まなみん達と新しいクラスの教室に入る
そこで、もう一人同じクラスになった人
「あ、白川さん」
声を掛けてきた男子
「……え?」
えと、誰だっけ
「覚えてない?1年のとき屋上で……」
屋上……あ!
「飛び降りようとしてた人!!!」
「だからそんなことしねぇって!」
あれ、そうだったっけ
「あのときは…悪かったな。その、突き飛ばしたりして」
「あ!全然いいよ!」
「そか、良かった。俺は悠斗(ゆいと)。よろしくな」
「あ、あたしは…
「知ってる。白川ゆき、だろ?」
あ、そっか。さっき『白川さん』って呼ばれたもんね
なんで知ってるんだろう
まいっか
「よろしくっ!」
そう言うと悠斗くんは少し笑った
なんか、丸くなった感じ
屋上で会ったときはなんか、今にも壊れそうな感じ?、だったけど
もう、大丈夫なんだね
よかった
「ねー須嶋くん!離れてー!!!」
「嫌だ。午後の分の充電中」
そう言って須嶋くんは、あたしに抱きついて離れない
クラスが別になってから、毎日学校に来てる須嶋くん
お昼は毎回こんな感じ
昼休みになるとすぐ、まるで自分のクラスかのように当たり前に教室に入ってくる
「恥ずかしいってばぁー!」
「はは、こっちが恥ずいわ」
そう言って川村くんもまなみんも笑ってる
笑ってないで助けてよー!
「もぅ!知らない」
諦めて、抱きしめられながらお弁当に集中することにした