YUKI˚*
ひとつ悩みができちゃうと
悩みは尽きないものなの?
なんで
「本当にいいの?」
まなみんが言うことが、チクリと胸に刺さる
昼休み
須嶋くんが真っ先にあたし達の教室に来た
だけどあたしは見つかる前に急いで教室を出て
今は空き教室でまなみんと二人、お弁当を食べている
「何があったの?大丈夫??」
まなみんは気遣ってくれて
でも、今は
「うん、大丈夫だよ」
大丈夫
大丈夫?
わからないけど、とにかく今は須嶋くんに会いたくない
原因は昨日のことだけど
自分でも、あれだけで避けるなんて子供っぽいと思う
でも、それでも
モヤモヤして、
なんでこんなにイライラするのか
自分の気持ちを整理しないと
それまで須嶋くんには会えない
教室を出る前に、川村くんに『須嶋くんには言わないで』って言っといたから
たぶん、須嶋くんがここに来ることはないだろう
「もぉ、痴話げんかとかやめてよねー」
まなみんはあまり詳しくは聞かないでくれた
それがまなみんの優しさだって
わかってる
教室を出る前に川村くんにも言われた
『何かあるなら後で言えよ』
一人だったらどうしようもなかったかもしれないけど
二人がいてくれるから
あたしは大丈夫
「ゆきちゃんっ…おい!」
「まなみん、行こう」
毎日のようにやってくる須嶋くん
そしてそれを避けるあたし
心が痛くないわけはなかったけど
お願いだから今は
一人にして