YUKI˚*
キミとつながる季節
「今回はマジで、ありがとな」
「はは、ケンが俺にそんなこと言う日が来るなんて」
「あぁ?」
優がふはっ、と笑って
俺も笑った
「最初はお前らのこと別れさせようと思ってたんだ」
少し落ち着いてから優が言った
俺は今、何か飲んでたら絶対吐き出してたな
ま、飲んでないけど
「でも、お前見てたらだんだん……本気なんだなって」
「当たり前だろ?」
「白川も、お前のこと好きになっていくのがわかったよ」
それを聞いて少し驚いた
けど
それぐらい優は見てたんだな
俺も
白川も
「つーか、お前白川の前でキャラ変わってねぇ?」
突然そんなことを言われて
まぁ、そうなんだけど
「最初は白川に好かれるようにってやってたんだけど」
「おまえ……」
「でも今は…あれじゃないと理性保てねぇんだよなぁ」
優は呆れながら、
白い目で俺を見る
それを殴るフリをして
優が片手で受けとめた
「大事にしろよ」
優
おまえ本当
いい奴だよ
「言われなくても」
そんなこと、言ってやんねーけど
優がどんな気持ちで
そんなことを言ったのか
本当はもうこのとき
わかっていたのかもしれない