YUKI˚*








あああーーっ…!!!



あたし最悪だあ


わけわかんないことして

勝手に怒って

須嶋くん置いて帰って



「どうしようぅ……」



「まぁ、落ち着きなって」


まなみんがあたしをなだめようとする


でも、あたしはもう

罪悪感とか後悔で


あぁ、消えてしまいたい!



「でも、アレで気づかないなんて…須嶋って案外ヘタレなのね」



まなみんはあたしの向かいの席に座り直して


ため息混じりにそう言った



うーん……


そうなのかなぁ

須嶋くんは恋愛経験は豊富だったと


思ってたんだけど……



だったら、まさか


あたしとキスするのが嫌とか?!



「あぁー…もう嫌だ」


何もかも



両想いってもっと楽しいものだと思ってたのに


やっぱり悩みは尽きないらしい




あたしが机の上に項垂れていると


「こうなったらもう、最後の手段ね」


と、まなみんが笑った



え?


あれで最後じゃなかったの??



「こ、これ以上何かするなんてあたし無ー


「なーに言ってんの」


まなみんにデコピンされてしまった


痛むおでこを抑えながらも

まなみんを見て、次の言葉を待つ



「……もうすぐ、クリスマスでしょ?」




クリスマス?


そっか、もうそんな季節



「クリスマスに二人で過ごして、そんな雰囲気にならないカップルはいない!」


と、まなみんが断言した




そ、そっかぁー!!!


そうだよね、

さすがにクリスマスってイベントなら


そんな雰囲気になっても自然だし…



「まなみん!あたし頑張ってみる!」



あたしはまなみんに手をグーにして握って見せた












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