YUKI˚*
あれ
「須嶋くんは?」
学校の昼休み
いつもなら真っ先にやって来るはずの人
の
姿が全く見当たらない
「ケンなら、今日学校来てないらしい」
そう言って、あたしとまなみんの前にドカッと腰をおろした川村くん
「え?学校に来てないの?」
「そーらしい」
あんまり気にしない様子でそう言う川村くんだけど
わざわざ違うクラスまで調べに行ってるんだから
やっぱり何かと気にしてるんだと思う
だって、最初は全く学校に来ていなかった須嶋くんも
もう見ない日はないぐらい毎日学校に来ていたのに
大丈夫なのかなぁ?
「大丈夫だよ」
そう言ったのも
川村くんだった
「そーよ、どうせ寝坊でもして面倒くさくなったのよ」
なんか……
まなみん最初よりだいぶ須嶋くんへの態度変わったよね
「まなみんのイケメン愛はどこに……」
そう言うと
まなみんは少しあたしを睨んだ
いや、そんな綺麗な顔で睨まれても
全然怖くはないんだけどね?
すると、まなみんは少し俯いて
口を尖らせながら言った
「あたしは…いくらイケメンでも、ゆきのこと泣かせたら許さないんだから」
やーん!
何この可愛すぎるまなみん!!!
あたしはまなみんに抱きついた
「ちょっ……ちょっと!」
「まなみん大好きー!」
あたしたちの友情愛に
気まずそうにあたしたちを見る人が一人
「はぁ〜、俺の入る隙全然無いじゃん」
川村くんがそんなことを呟いていたなんて
全く気づかなかったあたし