YUKI˚*






いよいよ来ました



ついにこの日が




今日は…クリスマス!





あたしはクリスマスケーキを買いに近くのショッピングモールに来ていて


須嶋くんはあたしの家で待っている



うーん……


どれにしよーかなぁ


目の前に色とりどり並ぶクリスマスケーキ



生クリーム、チョコ、チーズ……


いろいろあるけど



……あ!


そのときふと、目に止まったもの



「コレだぁ!」



あたしは何のためらいもなくそれを手に取り、レジへと向かった



「ふふっ♪須嶋くん喜ぶかなー?」


ルンルン気分で家に帰ったあたし



「ただいまー」



「おかえり」


玄関を開けると、そこにはもう須嶋くんがいる



なんか新婚夫婦みたいで


ちょっと照れちゃうな




だけど、あたしの家で須嶋くんと二人きり……



というわけにはいかず




「あら〜!ゆきおかえりっ。ケーキは買えた?」


「おぉ、ゆき帰って来たのか」



あたしのお母さんとお父さんもいるわけで



「ちゃんと買って来たよー。それより、須嶋くんあたしの部屋行こう!」



「え〜!お母さんもっと須嶋くんと話がしたかったわ〜」



「もう、いいから!お母さんたちは上がってこないでよね!」



そう言って


須嶋くんの手を引いて二階のあたしの部屋に行った




「もう、ゴメンね?お母さん達に何か変なこと言われなかった?」



ベッドに腰をおろしながら須嶋くんにそう聞くと



あれ、返事がない



「まさか、何か言われたの?!」


「いや、違うよ。ちょっと驚いただけ」



驚いたって……?



「だって俺こんなんだし、絶対反対されると思ってたのにめっちゃ歓迎してくれて」



こんなんって…須嶋くんが不良だからかな



「すげー嬉しかった」



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