YUKI˚*








最近、よく夢を見る




そして、夢の中で夢だと気づいて、目を覚ます





起きると決まって午前2時



そした決まってあたしは






泣くんだ












「ゆき、なんかわかった?」




まなみんの朝のこの言葉も



最近は毎日聞いてる





「ううん、何にも」




そしてこのあたしの返事も、毎日。






メールしても電話しても




出ない




家に行こうかとも思ったけど



「もう、来るな」




その言葉を思い出して、行けずにいた





でも、川村くんが家に行っても出てこないらしい




何処かに出掛けて家にいないのか




家にいるけど黙って出てこないのかは




わからない







「もう!ホント須嶋は次から次へと心配ばっかりかけてー!」




まなみんは明るく振る舞ってたいしたことないみたいにする




それがあたしには少し




辛かった






「はよー」



川村くんが教室に入ってきた




でも、元気がないっていうか、暗い




きっと朝から須嶋くんの家に行ってきたんだ




そしてまた




「今日もダメだった」





川村くんの声はやっぱり暗くて



「そっか」



あたしも、これしか言えなかった






毎日毎日



この繰り返し




もう、停学期間が過ぎてからどれくらい経つ?







でもね



須嶋くん




須嶋くん





あたし、信じてる



きっと何か理由があるんだよね






もう少し経てばまた




前みたいに毎日学校に来てくれるよね





だって須嶋くん言ったもん





「やる。ゆきちゃんと一緒にいるために」





あたし、嬉しかった




だから



だから




待ってるから






お願い





あたしは須嶋くんを








捨てたりしないよ







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