彼氏と彼女の抱く絶対的な秘密。

「恋したいの?友紀」

『したいよバカァー!リア充爆発しろー!』

「何荒れてんのよ、友紀」

「そうだようるさいよ、友紀」

ねぇ皆揃えて最後に友紀って言ってるのは偶然?


「友紀かぁ~~~……うーん…、どんなが好みだっけ?」

『うーん…気取ってなくて、自然体で、優しくて、明るい人。』


「アユウくんは?」

「「『誰それ?』」」

菜喜の一言に対して、3人ハモって答える。

「あたしのクラスの人だよ。背が高くて、少し女顔で、友紀の好みみたいな人だよ。」

「へ~…、で、名前って何?『アユ』?女の子?」

「違うよ、あ・ゆ・う。」

菜喜が鞄からノートと筆箱を取り出し、名前を書いて見せる。

<神埼 亜優>

「カンザキ アユウ、だよ。」

『女の子みたいな名前だね』

「お母さんが亜実子さんで、お父さんが優一朗さんで、二人の名前を合わせて亜優なんだって。」

「まんまだね」

「皆に『あゆちゃん』って呼ばれてるんだよ。あたし、友紀に似合うと思うよ?」

『写真ないの?』

「ごめん。あたしクラスメイトってだけでそんなに直接話したことはないんだよね。名前の由来は、自己紹介で言ってたから。ムードメーカーで、よく皆をまとめてたりしてるよ。学級委員は別にいるけど。」

『へ~…』


亜優君、かぁ。

どんな人なのかなぁ。


< 14 / 166 >

この作品をシェア

pagetop