彼氏と彼女の抱く絶対的な秘密。
『どっ、どこいくの!?』
にぎやかな街と比べると、人気の少なめの道を歩くあたし達。
「秘密――――、教えるね」
『え?』
その瞬間、あたしはなぜか
アユミちゃんに、抱きしめられていた。
ほえええええええええええええええ!?
なななな、なんで………
でもあたしは、ふと気付いた。
アユミちゃんの温度を、知っている。
あたし、この人の温度を、知ってる。
「―――気付いてた、うすうす」
『…え…?』
「…さすがにないだろって、いつも考えを否定してたけど」
……この声…。
――――あたし、この人を知ってる。
「でも、全部好きだった。友紀も、ユウキも、君の全てがいつだって、好きだったんだ」
『………』
まさかとは思うけど。
確信なんて無いけど。
『………………亜優…?』
「…驚いた?」
アユミちゃんがあたしに見せた笑顔は、もうアユミちゃんには見えなかった。