彼氏と彼女の抱く絶対的な秘密。
「じゃね、ユウキくん」
『うん、大丈夫?』
「全然。バスで帰るし大丈夫だよ」
『そっか。じゃぁね!』
「うん、バイバイ!」
待ち合わせ場所のカフェで、アユミちゃんと別れる。
…さ、行こう。
あたしは歩いて、近くのデパートに入った。
そしてトイレに向かい、車椅子の所に入って鍵をした。
あたしは…親とかにバレたら気まずいため、いつもここで着替えをしている。
『友紀』でここまで来て、『ユウキ』になる。
そして帰りはここでまた『友紀』に戻る。
ズボンは無難なジーンズのため友紀が着ててもおかしくないのだが、上は兄ちゃん・悟の服だから、女子っぽくはない。
そのため上だけかえ、ウィッグをとり髪を整え、友紀に戻る。
ふぅ、任務終了。って感じ。
まるでスパイみたいな?
ちなみに車椅子の所を選んでいるのはもちろん、入るにしてもでるにしても男子トイレ or 女子トイレじゃいろいろ面倒そうだからだ…。
ばっちし友紀にもどったあたし。
黒いバックにユウキ用のウィッグと服をしまい、トイレを出る。
そしてデパートの駐輪場に止めておいたチャリで、家に帰った。