彼氏と彼女の抱く絶対的な秘密。

「じゃね、ユウキくん」

『うん、大丈夫?』

「全然。バスで帰るし大丈夫だよ」

『そっか。じゃぁね!』

「うん、バイバイ!」


待ち合わせ場所のカフェで、アユミちゃんと別れる。



…さ、行こう。

あたしは歩いて、近くのデパートに入った。

そしてトイレに向かい、車椅子の所に入って鍵をした。


あたしは…親とかにバレたら気まずいため、いつもここで着替えをしている。

『友紀』でここまで来て、『ユウキ』になる。

そして帰りはここでまた『友紀』に戻る。


ズボンは無難なジーンズのため友紀が着ててもおかしくないのだが、上は兄ちゃん・悟の服だから、女子っぽくはない。

そのため上だけかえ、ウィッグをとり髪を整え、友紀に戻る。


ふぅ、任務終了。って感じ。

まるでスパイみたいな?


ちなみに車椅子の所を選んでいるのはもちろん、入るにしてもでるにしても男子トイレ or 女子トイレじゃいろいろ面倒そうだからだ…。



ばっちし友紀にもどったあたし。

黒いバックにユウキ用のウィッグと服をしまい、トイレを出る。


そしてデパートの駐輪場に止めておいたチャリで、家に帰った。



< 35 / 166 >

この作品をシェア

pagetop