彼氏と彼女の抱く絶対的な秘密。
#8 最後のデート
「で、どうだったのよ」
朝、学校に着くなり純香に捕まる。
『べ、別になんもなかったよ』
「えー、そうなの?つまんないの」
『うん、本当に』
あの後二人で眠りについてしまい、起きたらもうすっかり乾いたあたしの服に着替えて、家に帰っただけ。
お母さんに事情聴取されたけど、なんにもないって言っておいた。
体にはキスマークみたいに痕みたいなもの、残ってないし。
よかったよかった。
「あっ、友紀ちゃん、それ可愛いね!」
純香とあたしの席で話していた時、ちょうどやってきた杏梨があたしのバレッダを見て言った。
『え、あ…うん、ありがとっ』
「え~っ、なにそれなにそれ、プレゼント?亜優君から?」
純香がニヤニヤしながらそういう。
『う、うん』
今朝、このバレッダをあたしがつけているのを見た亜優は、あたしに耳を見せてきた。
そこにはあげたピアス。
お互いにプレゼントつけてるね、と笑った。