ハツコイ*
あれはアタシが小学生のころだったかな。


既にお父さんはいなくてお母さんも夜中まで


家にかえってこない状態だった。


いつも家に一人で、ごはんもカップラーメンとかで。


そのころはよく一人で公園にいったりした。


でも目に入るのは楽しそうに遊んでいる家族ばっかりで


だんだん見るのが嫌になって辛くなるだけだった。


ある日、お母さんと喧嘩をして家を飛び出して


知らない道でも構わず無我夢中で走った。


案の定迷子になってしまった。


そこにあった小さな門をくぐると


みたこともない広さの草原が目にはいった。


アタシは違う世界に迷い込んでしまったんだとおもった。


お母さんと喧嘩したことを急に思い出して


アタシはそこでわんわん泣いてた。


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