紙ヒコーキとアオイくん
言うが早いか、逆さまなその状態でためらいなくくちびるを塞いだ。

自分の下で先輩が苦しそうにジタバタしてるけど、とりあえず無視。

角度を変えながら、思いきりそのやわらかいくちびるを堪能する。

ようやく顔を離した頃には、彼女の顔は先ほどまでよりもさらに真っ赤になっていた。



「ッう、なっ、なにっ、」

「なにって、キスでしょ」

「はっ、はひっ」



なんだか変な声をあげながら、先輩は俺の下から抜け出して後ずさった。 

……スカートの中、下着だと思ってたけど、短パンはいてやがる。チッ。



「とっ、とししたのくせに……!」

「何それ。こういうのに、年下とか関係ないでしょ」

「うああ」



立ち上がった先輩の左手首を、床に腰をおろしたままで捕まえる。

びくりと、また彼女の肩がはねた。



「先輩さぁ、覚悟してくださいね。俺結構、独占欲強いし」

「え、え!?」

「それにわかりにくいのは自覚してるけど、ふつーに男子高校生だから。ふつーにエロいことだって考えるよ」

「!??」



俺の言葉を聞いて、先輩は赤くなったり青くなったり、ますます混乱したような顔をしている。

すると苦しまぎれなのか、突然「あっ!」とわざとらしいくらいの明るい声をあげた。
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