紙ヒコーキとアオイくん
正門へと進みかけていた足を、左前方に見える男の子の方向へと向ける。
「(……姿勢、いいなぁ……)」
あたしと彼の間にある距離は、約10mほど。
大きい声を出せば、聞こえない距離ではないけれど……前を見据えながら迷いなく歩くその姿に、あたしはなんだか気後れして。
息をつめながら、そろそろと彼の背中を追った。
「(……こんなとこ、初めて来た)」
校舎の脇を通った、裏の方。
彼は後方にいるあたしの存在には気付かず、どんどん足を進めている。
……一体、あの男の子はどこに向かっているんだろう。
あたしは初めて見る景色にキョロキョロまわりを見渡しながら、相変わらずゆっくりと後を追っていた。
だけどもそうこうしているうち、いつの間にか彼の姿を見失ってしまう。
「(……姿勢、いいなぁ……)」
あたしと彼の間にある距離は、約10mほど。
大きい声を出せば、聞こえない距離ではないけれど……前を見据えながら迷いなく歩くその姿に、あたしはなんだか気後れして。
息をつめながら、そろそろと彼の背中を追った。
「(……こんなとこ、初めて来た)」
校舎の脇を通った、裏の方。
彼は後方にいるあたしの存在には気付かず、どんどん足を進めている。
……一体、あの男の子はどこに向かっているんだろう。
あたしは初めて見る景色にキョロキョロまわりを見渡しながら、相変わらずゆっくりと後を追っていた。
だけどもそうこうしているうち、いつの間にか彼の姿を見失ってしまう。