TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
♪ピロ~ピロロロ~
布団にもぐって考え事をしていたら、いきなりケータイがなった。
メールかな...?
画面を見ると、『新久 春 ニイヒサ シュン』と書かれていた。
「春だっ!」
びっくりして布団からまたガバッっと起き上がる。
初めての...春からのメール...。
ロック解除をして、メールを開く。
[ はよ。起きてる?
今日暇? ]
うわぁ。素っ気な。
春らしい...
私はクスッと笑った。
[ うん、暇だよ。
なんでー? ]
『送信』をタップして電源を閉じるとケータイを胸のところでぎゅっと
抱きしめた。
なんか、夢みたい...
付き合い始めたのは何日か前だけど、春とまさか両想いになれるなんて。
ま、まさか...
夢...なのかな...?
恐る恐る自分の頬をおもいっきりひっぱたいてみた。
「痛っ...」
叩いたトコがジンジンする。
「夢...じゃない...」