TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
「ッ?!」
春は私の後頭部に手をまわして、唇が離れた瞬間に春からキスをした。
くっ...苦しい...
じゃなくて!!
杏が帰ってくるってば!
「...しゅっ...ん...」
ヤバいってことを伝えようとしても春は唇を離さない。
足音が部屋の目の前まで来てる。
春!ヤバいって!!
ガチャ。
「飲み物、オレンジジュースでよかった?」
「おう。さんきゅ。」
2人が入ってきた瞬間、春はパッと私から離れてあたかもずっと勉強していたように杏の質問に答えた。
「あ...ああっ、ありがとー。」
怪しまれても困るので、戸惑いながらも私も続いて答えた。
「はい。どーぞー」
杏が私たちに飲み物を配る。
その瞬間、春と目が合うと、まだ戸惑ったままの私を見て春は声を殺しながら笑った。
もう...
ホントに焦ったんだからね!!