TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
「じゃあ、帰るぞ。」
「嫌、だ。」
私、杏と帰りたかった。
このプレイボーイ君とは帰りたくない!
だいたい、彼女いるんでしょ?
彼女怒るよ、自分の彼氏が他の
女子と帰ってたら。
「新久くんは、彼女と帰りなよ。」
「は?」
「私となんか帰ってたら、彼女怒るよ?」
「え?」
「じゃあ、私、1人で帰るね。
杏も行っちゃったコトだし。」
そう言って私は振り返る。
新久くんはフリーズ状態。
私、何気に突破成功?
と思って歩き出した瞬間。
ガシッと腕を掴まれて止められてしまった。
やっぱり、こうなるのか…
「お前、なんか勘違いしてね?」
「えっ?」
私は新久くんの方に振り返る。