TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
朝のコトの噂は瞬く間に広がり、学校中の新久ファンの女子が私を突き刺すような目で睨んでくる。
「もぉ…疲れた…」
「まあ、朝あんな派手なことしちゃあねー」
私は好きでああなったわけじゃないんだけど…
「あのコ?春様の彼女…」
「春様の彼女があんなコでいーの?」
だから聞こえてるって…
だいたい私は新久 春の彼女じゃない!
なりたくもないよ…
「気にしないのが1番だよ?」
杏が私の肩をポンとたたいて言った。
うん、そーだよね。
気にしないのが1番。
実際、新久 春とは何もないし。