TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
「こっち、家じゃないんだけど…」
あの…帰るんだよね?
「着いた」
着いたのはクレープ屋。
「いっ、家!帰るんじゃないの?」
「別にいーけど、食べなくていーのか?」
するとクレープ生地を焼く甘い匂いがした。
こんないい匂いしたら我慢できるわけないじゃんっ
「食べる…けどっ」
「けど?」
「お金ない…」
「俺が払うに決まってんじゃん」
「え?!」
「あ、このイチゴバナナスペシャルください。特大で」
って1個しか買わないじゃん
と思ってると
「えっでかっ」
見たコトのないくらい大きなクレープに私は目を丸くした。
「1個しかないじゃん」
「凛、コレ1人で食えんの?」
ま、さか…
「一緒に食うに決まってんじゃん」
コイツはそーゆーことしか考えてないんだ…
「はい、あ〜ん」
仕方なく私は新久 春に向かってあーんした。